はじめての方

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花舞

お花は好きだけど習わなくても、、と迷われている方へ

こちらをご覧の方はきっと普段からお花をご自宅に飾られていたり、飾ってみたいな、と感じている方かと思います。 日常生活の中や行事のお花をおうちに飾ることができたら素敵ですよね。 素敵にお花を飾るにはちょっとしたコツがあります。季節のお花の知識やお花の扱い方を習うことでご自宅にお花を飾ることがもっと楽しくなります。

また、教室の中で「パチン」と響く鋏の音を聴きながらお花と向き合う時間は、心安らかで、何物にも代えがたい充実した時間になるはずです。



いけばな以外でもお花って習えますよね、、という方へ

お花屋さんでよく見かけるフラワーアレンジメントもいけばなと同じようにお花を学ぶことができます。 フラワーアレンジメントは「足し算」、いけばなは「引き算」と言われており、フラワーアレンジメントが花をたくさん使って空間を埋めて華やかな作品を作るのに対し、いけばなは、できるだけ少ない本数で余白を生かして空間を彩ります。

 例えば右の小原流の「花舞」という型の写真をご覧ください。見た目はシンプルですが、花材相互の立体感を作り出すのに高度な技術力を要する表現です。 いけばなでいけた植物と植物の間に生まれる空間を「間(ま)」と呼びます。これは武道における「間合い」、落語や会話の「間」と似ています。 花や枝、葉の作る線や面の関係を意識して「間」を作ることで少ない花数でも空間を美しく彩る技術を身に着けることができます。

また、いけばなでは蕾・実、枯れた葉や枝にも美を見出します。「満開より蕾に風情あるを知れ」これは三世家元・豊雲の言葉です。一つの作品の中に、空間の広がりだけではなく、流れる時間、季節の移ろいも表現しています。いけばなを学ぶことで時の流れに気を配る「感性」が培われます。小原流では稽古を続けていくと、日本の自然や美術をモチーフにした小原流独自のいけばな表現を学びます。

いけばながきっかけで日本の歴史や絵画に興味を持ったり、自然界での植物の生え方に興味が広がって山登りに出かけたりなど、お花だけに留まらず世界がどんどん広がっていきますよ。



小原流以外にも流派がたくさんあって迷う、、という方へ

いけばなの流派は400以上あると言われています。各流派のホームページやSNSをご覧いただくとたくさんの作品写真を見ることができます。 気になる作品はありましたか?たくさんの作品を見ているとだんだん自分が好きな作品や流派が分かってくるかもしれません。 たくさんあるいけばなの流派から小原流を選んでいただけたら幸いです。

気になる流派が見つかったら、まずは、教室を探してみましょう!各流派がHP上で教室紹介をしていると思います。ご自宅の近くや職場の近くなど通いやすいところの教室にまずは体験レッスンを申し込んでみませんか?手ぶらで気軽にご参加いただける教室もたくさんあります。

お稽古代のこと、レッスンの曜日、先生との相性など確認をしてみてください。 色々な教室を覗いてみるとあなたにぴったりの教室が見つかると思いますよ!

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小原流の花

いけばなと一口に言っても、流派によってその表現方法や特徴は様々です。

小原流にも様々な型や表現方法があり、カリキュラムに従って進級していくと、より難しい技術を身に着けていくことができます。小原流の特徴的な表現や型についてご紹介いたします。SNSなどで様々な作品を目にすることも多いかと思いますが、だんだんその流派ごとの違いに気が付くようになっていきます。

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写景盛花自然本位について

明治時代に初代家元・雲心(うんしん)が創案した写景盛花自然本位は、日本在来の花材を使って水盤に自然の風趣を風が吹き抜ける一瞬を切り取るようにいけていきます。

器に湛えられた水の存在は、室内の一部に大きな「自然」世界を出現させ、いけばなを一つの小宇宙に昇華させています。 枝と広い水面と水盤の外へ流れていく枝、器のバランスをはかるいけかたには、墨絵のような空白を生かす感覚が求められます。盆栽や盆景の思想や、江戸時代までの花瓶や壺にいける立花や生花の様式といった伝統技術も取り入れており、小原流のいけばなと言えばこれ!という流派を代表する形式です。

枯れた葉や花も花材として利用したり、枝として使用していない紅葉を水に浮かべて、上流から落ち葉が流れてきている様子を表すなどストーリー性も魅力の一つです。 山野に自生している植物を自然のありのままの姿でいけることが求められるため、植生に関する知識も必要とされます。

小原流内、流外を問わず高い人気がありますが、同時に上級者であっても難易度の高い表現です。

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琳派調いけばな

琳派調いけばなは江戸時代の琳派絵師たちが描いた絵画的世界を、花で表現する挿法です。「装飾的な華やかさをもった」いけばなで、上記の「写景盛花自然本位」とは逆に、「写実感」を出してはいけない花型です。 「省略」、「誇張」、「意匠」という琳派画法的技術にのっとり、遠近感を出さないようにいけることがとされ、実際の植生に拘らずあくまで「絵を描くように」花をいけていきます。

日本人からすると異世界のような不思議な空間が生み出され、海外の方からは日本の美を代表する琳派絵画を想起させる表現方法として、国内外問わず非常に高い人気があります。

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花奏

五世家元・小原宏貴が考案した小原流では最も新しいいけばな表現です。これまで外へ広がるようにいけられていたいけばなの考え方を見直し、従来はタブーとされていた花を交差させる独自のカタチで一定空間の中で内側へ向けて挿し、交差する立体美をとらえます。

限られた現代空間の中において、花の存在できる場所をしっかりと確保できるように考えられた画期的ないけばなといえます。

カリキュラム

小原流いけばなには、たくさんの表現方法があります。それを段階的に身につけていただくために、次のようなカリキュラムをもうけて、全国どこでも同じ水準の技術を習得できるようにしています。

  • 入門
    8単位
    いけばなをするうえで前提となるお花の扱い方や、花材の選び方を学びます。
    そして「たてるかたち」「かたむけるかたち」といったシンプルな型をいけることで、少ない花材数でも美しくいけられる技術が身に付きます。なお、この課程で学ぶ知識や技術は、小原流いけばな全体の基礎となります。
  • 初等科
    16単位
    小原流が創始した「盛花(もりばな)」を学びます。
    盛花とは、どのような花材でもその個性(草花の立ち姿や花木の四方に広がる枝ぶりなど)を生かしたまま、水盤(底の浅い平らな器)に表現できる花型です。
    初等科では、花材の個性をつかみ、いけ分けるためのテクニックが身に付きます。また入門で学んだかたちを展開して、より華やかな表現もできるようになります。
  • 本科
    16単位
    小原流では、水も作品を構成する大切な要素となります。本科では、器の水面に枝を渡らせる「盛花観水型」を学び、水と植物の関係を意識します。また「七宝(しちほう)」という、剣山とは異なる花留も使い始めます。
    そして、盛花の3花型(直立型、傾斜型、観水型)を学んだことをふまえて、小原流ならではの美しさを表現する「様式本位」にも触れます。
  • 師範科
    一期
    16単位
    剣山や七宝などの花留を用いずに花瓶に花をいける「瓶花傾斜型」「瓶花直立型」を学びます。
    そしてこの課程では、さまざまな「留め木」の技術を身に付けます(留め木には、切り落とした枝を利用します)。花の持つ趣を損ねることなく、器の形状や花型に応じた留め方で、花瓶に花をいけられるようになります。
  • 師範科
    二期
    16単位
    盛花を繰り返し学び、基本が身に付いたところで「写景(しゃけい)盛花様式本位」に触れます。
    写景盛花とは、自然の景観を水盤に再現する、小原流独自の表現です。この課程を終えると申請できる資格「准教授」を取得すると「小原流の基本を伝える技術」が認められ、いけばなの先生として教室を開くことも可能となります。
  • 1回のお稽古で1単位取得できます。
  • 各資格の所定単位を取得すると、先生を通じて次の課程に進める許状を申請できます。
  • 師範科二期の修了後は、准教授から一級家元教授まで、7つの資格を段階的に取得することができます。