メルマガ家元教場 vol.6「水もののいけばな」 担当:川上裕之先生
35℃を超える日を意味する「猛暑日」と身体に危険なほどの暑さの日に流れる「熱中症アラート」。
令和3年のスタートで後者はまだ聞きなれないような気がいたしますが、昔から耳にしていたような気がする「猛暑日」も予報用語として定められたのは2007年。正式に使われはじめてからまだ18年の歴史しかありません。
地球の温度が日増しに上昇しているのだということを肌感覚で感じる今日この頃ではございますが、8月のメルマガ家元教場のテーマは「水もののいけばな」です。
みずみずしい作品の数々がマーケティング課に寄せられました!。皆様にとって一服の清涼剤となれば幸いです。
ご応募いただいた作品のうち3作品を今回担当の川上先生により選抜、ご指導いただきました。
「水もののいけばな」
「水際は賑わう」 terukokashiwazaki様
まだ、夏至にも届かない頃に刈られた草達は、この暑さを物ともせず伸びてくる。
一度刈られた葦は可愛いらしい背丈で風にふかれ、溜池へとなびいている。
布袋草は黒根を伸ばし、何処からかやってきた浮草も数を増し、水際水面は緑で賑わっている。
川上先生のコメント
残暑厳しい毎日ですが、暑さを忘れさせてくれるような爽やかな水辺の景色です。水盤の右側に寄せて浮かせたホテイアオイがポイントになっています。
長めの葦2本の長さの抑揚をつけるとよりメリハリの利いた、爽やかな風を感じさせる作品になると思います。
「もう少しこのままで」kurimama様
水物を手にとると何故か緊張する。
自然に開花している美しさにはどんな技術をもっても勝てないと感じているからか?
でも、1日でも身近に置いて眺めていたい。
気負わずにコーヒーカップに活けて身近に置いて花パワーをもらった。
蓮っていいよねぇ。
川上先生のコメント
蓮ならではの現在・過去・未来を表した力強い作品になっています。撮影角度を工夫するとより器と花とが調和のとれた作品に見えると思います。「もう少しこのままで」、タイトルに蓮への気持ちが込められているのが良いですね!
「涼風」岸本登紀子様
川上先生のコメント
蓮葉の波打つ特徴を生かした構成がおもしろい色彩的な作品です。かすみ草の白、蓮の緑、そしてブルーの器が美しいコントラストを見せています。屋外での写真など、別の環境の中で飾られた作品も見て見たくなりました。総評
水もの花材がテーマでしたが、水を意識した作品が少なかったように思いました。いけばなは水とのかかわりを持たせることにより表現の幅が広がります。
水もの花材は花持ちは悪いですが、他の花材にはない美しさがあります。
毎年この季節には生活の中に飾り、楽しんでいただきたいです。

選ばれた「水もののいけばな」の作品たち、いかがでしたでしょうか。
本来であれば残暑と呼ばれる季節の中ではございますが、まだまだ夏本番の気温が続いています。皆さまにおかれましても体調に気を付けながら、元気に夏を乗り切ってください! しかしこの厳しい暑さの中でも暦の上では「処夏」、厳しい暑さが収まりはじめる頃とされています。
来月号のメルマガ家元教場では秋でおなじみの菊のいけばな、「重陽の節句のいけばな」をテーマに作品を募集いたします。
指導担当は小原流研究院副院長の鈴木査智子先生です。
作品が選ばれた方には「小原流特製ランチトートバッグ」をプレゼントいたします!
皆様の作品を心よりお待ちしております。
応募方法
次の情報をメールに記載の上、作品データを1枚(できるだけ高画質のもの)、小原流マーケティング課までお送りください。ご応募いただた中から3作品を掲載させていただきます。
・現在の小原流の所持資格
・会員番号
・氏名(ペンネームでも構いません)
・作品タイトル
・作品について100字程度の紹介文
送信先:小原流マーケティング課 [email protected]
※当選者の発表はメールマガジンの配信をもって代えさせていただきます。
プレゼントのお知らせ
特製ランチトートバッグプレゼント!
「メルマガ家元教場」に掲載された3名の方には、「小原流特製ランチトートバッグ」をプレゼントいたします。
この機会にぜひご応募ください。
