メルマガ家元教場 vol.2 「春の花木のいけばな」 担当:横東宏和先生
先月号からスタートした「メルマガ家元教場」に、今回もたくさんのご応募をいただき誠にありがとうございます。
2回目の開催テーマは『春の花木のいけばな』です。
春は 一年で一番、華やかな草花が揃う季節で、たくさんの色鮮やかな作品をご応募いただきました。
応募いただいた作品のうち、3作品を今回担当の横東先生により選抜、ご指導いただきました。
「春の花木のいけばな」
「私を見て!」kurimama様
咲き乱れる花たち、私を見てと主張するもの、ひっそりと春風にあたり季節を楽しむもの。今回は花屋さんで連れてってと言った子をいけてみました。
横東先生のコメント
花材を拝見すると色彩盛花によく使われる花材ですが
春の風景が感じられるムードを持った作品に仕上がっています。
水盤が金属(?)の器のように見えますが、反射している光に春の日差しが感じられ春風も感じられます。
「可愛い春をありがとう」terukokashiwazaki様
染井吉野·八重桜の二種の桜に小さい木苺を挿しました。
いつも枝木は何処を見せようと思い切っている為、下の脇枝等は残り気味です。一輪挿しも口元小さいと太い枝はそのままになりがちです。
せっかく春を迎える花木、八重桜脇枝は折り、盛りの染井吉野は元に一緒にしました。小さな木苺も添え、可愛い春をもたらしてくれてありがとう、独り言のようそんな言葉が出ました。
小さな花も一生懸命春をもたらしてくれます。
横東先生のコメント
普段はあまり使わないソメイヨシノや八重桜を2種合わせることで桜の妖艶な感じがより増しています。
器の手の空間に作品の構成が収まっています。
大きな手の場合には手の中の空間もひとつのポイントとなります。
芽出し木苺をそえることでより春を感じます。
「木蓮が輝くとき」takekion様
開花すると一気に様相を変える木蓮、武骨な枝に咲くアートのような紅の花、そのひとときの輝きに雪柳のしなやかさを添えてみました。
横東先生のコメント
タイトルが素晴らしいです。
木蓮の面白い枝を一枝さし、そこに奔放に広がる開花した雪柳が出合っています。
木蓮の枝ぶりと雪柳のしなやかさの対比が見どころだと思います。
口もとに雪柳をマッスにして添えることで足元の処理もきれいです。
画面を少し暗くしているのも雰囲気が高まったのではないでしょうか。
総評
梅、桜、連翹など春の訪れを感じる
花材で色合いが華やかな作品が多く
全体的に力作揃いでした!
普段お稽古で使用しない花器が多くみられ新鮮でした。

「春の花木のいけばな」いかがでしたでしょうか。
4月頭の締め切りでしたが、十分に春の花材に触れられたでしょうか。
花材の取合せや、器や背景でとても印象が変化し、個性豊かな作品が出そろいました。
来月号は「花菖蒲」をテーマに作品を募集いたします。
指導担当は小原流研究院教授の工藤亜美先生です。
一年でこの時期しか触れない花菖蒲の作品を
心よりお待ちしております。
応募方法
次の情報をメールに記載の上、作品データを1枚(できるだけ高画質のもの)、小原流マーケティング課までお送りください。ご応募いただた中から3作品を掲載させていただきます。
・現在の小原流の所持資格
・会員番号
・氏名(ペンネームでも構いません)
・作品タイトル
・作品について100字程度の紹介文
送信先:小原流マーケティング課 [email protected]
※当選者の発表はメールマガジンの配信をもって代えさせていただきます。