メルマガ家元教場 vol.5「夏の盛花・瓶花」 担当:菊池瑞月先生

梅雨明けの知らせが報じられる前に全国各地で35℃を超える猛暑日が観測されています。文字通り茹だるような暑さが続く7月のメルマガ家元教場のテーマは「夏の自然盛花・瓶花」です。
夏の暑さを吹き飛ばすような、爽やかな作品の数々がマーケティング課に寄せられました!。
ご応募いただいた作品のうち3作品を今回担当の菊池先生により選抜、ご指導いただきました。

「夏の自然盛花・瓶花」

Screenshot_20230705-220203~2.png 「草だって」 kurimama 様

愛犬の散歩で可愛いシダを発見。
10年以上歩いていたのに何故気付かなかったの?色鮮やかな夏の花達に気をとらていたの? 出会えた記録に活けてみました。
ようこそ!

菊池先生のコメント
路地を曲がるとありそうな景色です。 そばつる姫がグランドカバーになってしまいましたので、少し空間を空けて水を見せるともっと良かったと思います。 さり気ないエノコロ草やシダが効いています。



IMG_20230630_191830.jpg 「雨上りの休日は」terukokashiwazaki様

雨上がりの休日朝早く。 
水を得た紫陽花は色を増してきて、かすかに霧がかかった水面には羊草がこの後咲かんとしている。

今日は暑くなるのかな···
そっとつぶやくカーテンの向こう。

菊池先生のコメント
睡蓮の葉のさばきが絶妙です。 紫陽花の高い花をもう少し小さくして太藺を長めに使うことで、植物の成長が季節を表現してくれます。 どうだんつつじとスモークツリーが涼しさを添えています。



DSC_4912.JPG 「夏風」nonohana様

夏草の茂みからひと際高く生え出る竹似草。色が出るには少し早い額紫陽花と矢羽根の斑が見え始めた薄を添えました。

菊池先生のコメント
竹似草の高さをうまく表現している瓶花です。 山紫陽花の色がさりげなく出会った夏の風景です。 矢羽根薄がアクセントとなり、涼感を添えています。



総評

全ての作品について、取り合わせや飾る場所などが工夫されていてとても良いと思いました。
夏の盛りを少しでも涼しく過ごすための道具として、風鈴や金魚鉢、扇子などが現在にも伝えられています。
五感で涼を味わうための暮らしの知恵だと思うのですが、今回選んだ作品からは吹き抜ける風や木陰、水面などのイメージが見る目に広がります。
「夏の自然盛花・瓶花」たちがエアコンの冷風とは異なる、一服の清涼剤のように爽やかな気持ちを運んでくれました。
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選ばれた「夏の自然盛花・瓶花」の作品たち、いかがでしたでしょうか。
夏真っ盛りを迎える前とはとても思えない強い日差しにたじろぐばかりではありますが、今回ご応募いただいた作品で少しでも涼やかな気持ちがお届けできれば幸いです。 そしてこの季節は小原流いけばなに欠かせない「水もの花材」のシーズンでもあります!

来月号は「水もののいけばな」をテーマに作品を募集いたします。
指導担当は小原流研究院教授の川上裕之先生です。
また来月号より作品が選ばれた方に「小原流特製ランチトートバッグ」をプレゼントいたします!
皆様の作品を心待ちにしております。


応募方法


次の情報をメールに記載の上、作品データを1枚(できるだけ高画質のもの)、小原流マーケティング課までお送りください。ご応募いただた中から3作品を掲載させていただきます。
・現在の小原流の所持資格
・会員番号
・氏名(ペンネームでも構いません)
・作品タイトル
・作品について100字程度の紹介文


送信先:小原流マーケティング課 [email protected]
※当選者の発表はメールマガジンの配信をもって代えさせていただきます。

プレゼントのお知らせ

特製ランチトートバッグプレゼント!


「メルマガ家元教場」に掲載された3名の方には、「小原流特製ランチトートバッグ」をプレゼントいたします。
この機会にぜひご応募ください。

いけばな小原流_セルトナ・リサイクルコットンランチトート.jpg

2023年8月号のテーマ

「水もののいけばな」

担当:川上裕之先生

募集締切:8月21日(月)