特集!桃の節句のお花

「小原流の事務局報 2022年3月号」では、「桃の節句のお花」を特集いたします!
全国各支部で、お店やホテル、会社の受付などでいけられた「桃の節句」のお花を紹介いたします。
「邪悪なものを払う力がある」とされる桃の花が、全国各地で飾られた様子をお楽しみください。
今回は22支部から作品の情報をいただきました。
掲載にご協力いただいた支部の皆さま、誠にありがとうございました!
3ページに分けて、紹介させていただきます。



▶旭川支部

いけ手:村本 智里

菓子舗「壺屋総本店」にていけています。 先々代の社長からの依頼で毎週、玄関に挿花させていただいています。今から27年ほど前に依頼を受け、最初は川村支部長が花を生けていましたが、現在は会長夫人が毎週、生けています。
桃の節句が近いので、お店のお菓子も節句の菓子に代わっており、店のデイスプレーも雛祭りの雰囲気になっております(勿論、お雛様も飾っています)。
お店に入ってくるお客様は、「生花が飾ってあっていいですね!」、「心が和みます」とか云う言葉を掛けてくださるそうです。
特に節句の花は女子にとっては特別なもので、「ほっこりします!」と言う言葉を頂きます。

花材:桃の花、チューリップ、スターチス


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▶青森支部

いけ手:木下悦子

青森県総合社会教育センター・1階ロビーにて展示しています。青森県の生涯学習推進の仕事をしている関係で、こちらでお稽古の花や庭の草花を、行事に合わせていけるようになりました。
コロナ禍で制限されることが多く我慢の多い中、来館者からは「センターに行くといけばなが飾ってあり、ホッと安らげて元気になります」という声を多く聞きます。県行政に携わる職員の皆さまも、休憩時に花で癒されているようです。


花材:カラー、ラナンキュラス、アンスリウム、アリウム・コワニー、ルスカス

桃の節句の時期には雪国で生活する私たちのもとへ、やっと心待ちにする春がやってきます。暖かい日差しに誘われ、ピンク色の優しい花を集めてみました。ポンポン咲きのラナンキュラスは、フリルのような花びらが優美で、いっそう春を感じさせてくれます。そして左右に開いたカラーとアンスリウムは、春を歓迎し両手を広げているようです。 IMG_8197.JPGIMG_8203.JPG



▶八戸支部

いけ手:中村眞好

デーリー東北新聞社で、研究会を行うようになって、10年になります。新聞で花器を作ろうという講座を行った際に、その花器を受付に飾らせていただいたのがきっかけに花を飾らせていただいています。ホールには新聞で作った花器にお花を飾って、新聞社を訪れるお客様を温かく出迎えています。
また、デーリー東北ホールにいらっしゃる市民の皆様もいつもお花の前で、足を止めてくださいます。通勤する社員の皆さんも「いつも季節のお花に癒されています」とおっしゃっています。


1作目の花材:桃、チュリップ、菜の花、小手毬、麦

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2作目の花材:木苺 、菜の花 、マーガレット、スイトピー

新聞紙で作った花器に飾った作品です
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▶盛岡支部

いけ手:佐藤 久美子

盛岡市内にあるカフェ「お茶と鉄瓶 engawa」にて昨年秋よりお花を生けさせていただいてます。
昨年コロナ禍において、お稽古や研究会の中止に意気消沈し、ひとりカフェで一服していました。
そのカフェの素敵な空間を見つけ、気持ちが高まり、「ここにお花を生けさせてください」と店主さんにお話しをしたのがきっかけです。
いけはじめてから半年ほど経ちますが、お店の方から、「毎週のお花を楽しみに来て下さるお客様が増えました」「季節を先取りして飾っていただけるので、新しいメニューや、お客様を迎えるための準備になります」「店内にいながら自然を感じられて嬉しい」という暖かいお言葉をいただいております

1作目の花材:玉しだ、カーネーション、小菊

ひな祭りの時期、待ち遠しい春のイメージ。掛け軸のかわりに、お雛様の手ぬぐいを背景に和の空間との調和を意識してみました。 image_67187713.JPG image_50386177.JPG

2作目の花材:桃、菜の花、日蔭蔓

雪解けを待つ盛岡。
先取りした春を眺めて、ホッとひと息。
南部鉄器で沸かした白湯とともに。 image_50392065.JPG image_50735873.JPGお茶と鉄瓶 engawa」は盛岡市中ノ橋の近くにお店があります。
お近くにお寄りの際はぜひ、お立ち寄りくださいませ。 image_67190785.JPG



▶仙台支部

いけ手:髙橋一英

主人より会社の事務所(三河春彦税理士事務所)に花を生けて欲しいと言われました。
書類棚が並ぶ硬いイメージを柔らかくしたい、置物や鉢花は通年同じ感じだが、生け花は毎回変わり季節を感じられるのでは、と言われたのがきっかけです。
不安もありましたが、これも勉強と思い引受ました。以来花屋に通ったり庭のもの道端に可憐に咲くものだったり、更には研究会花材にアレンジを加えたりして挿し、花を切らす事無く2年が過ぎています。
ミニギャラリーと称し事務所入口に花を飾ってもらっております。来所くださるお客様方々には、毎回変わる花で事務所に来る楽しみが増えた、あらためて季節を感じる、今日はどんな花だろう期待している、柔かい優しい雰囲気等々と嬉しいお言葉を頂戴しています。
職員達にも癒される、入口で一番先に目に入りパッと明るくなる、と言われミニギャラリーコーナーをつくって良かったなと感じております。

1作目の花材:桃、チューリップ(プリティウーマン、ストロングゴールド)、小手毬

弥生三月に入ってもカーテンの向こうはまだ雪が残る街中ですが、室内では春到来を喜び、無病息災を願う上巳のお節句。嬉しいお祝いをならぶお雛様のように挿してみました。 IMG_20220302_081711.jpg

2作目の花材:芽出し木苺、着色スプレー菊(ピンク•ブルー)、桃、菜の花

ベビーハンズと呼ばれるキュートな芽出し木苺は、かたむけ立ち上がる伸びやかさを意識しました。 ピンクとブルーの着色スプレー菊はお内裏様お雛様、マイ花フレームに。 IMG_20220302_081751.jpg

3作目の花材:桃、菜の花、小手毬

真っ直ぐ素直な桃枝は左馬の如く倒れずたてて、明るい菜の花に小手毬も踊らせてみました。 IMG_20220302_081419.jpg



▶山形支部

いけ手:伊藤華仙

市内中心部にある"ホテルキャッスル山形"のロビー入り口にいけばな6流派が1ヶ月交代で挿花しております。
今年3月は小原流が担当となり、季節にふさわしい桃を中心に取合せをいたしました。
ホテル支配人からは、ご到着されたお客様をいけばなで華やかに出迎えてくれる、重要な役割となっているとのことでした。またホテルのインスタグラムに毎週生け替えのたびに作品の写真がアップされ、国内外たくさんの人が見て、ホテルのSNSフォロワー数の増加に繋がっているようです


花材:桃、キングプロテア、バンダ、オンシジューム、ドラセナ

桃に合わせて、元気が出る黄色のオンシジューム、品格の紫・バンダを合わせました。 山形支部1.jpg山形支部2.jpg



▶新庄支部

いけ手:近藤淳子

「市の施設にお花をいけるボランティアをしてはどうか」と親先生からお誘いを受け、平成30年から尾花沢図書館に各月で生けさせていただいております。
図書館の方からは、「毎回どんなお花が見られるか、とても楽しみにしています」というお言葉をいただいております。季節先取りの花や、クリスマスリースの展示など、子供たちにもとても好評でした。


花材:桃、アイリス、菜の花

図書館に来て下さる方が、ほっこりと春を感じて欲しいとさくらを主材にして雪深い土地の方々の笑顔を思い浮かべていけました。 菜の花の成長が早く、写真のものは短めにカットしたあとのものです。 新庄支部1.jpeg



▶福島支部

いけ手:福島支部(幹部)鈴木睦杯 野地由華 平吹和香 髙橋美華 佐藤由翠 佐藤恵梢 渡辺 聖

福島地区華道教授連合会は福島の華道6流派で構成されています。いけばな文化の振興のために華道教授者連合会でJR福島駅西口コンコースに花を飾り始め、以来約40年にわたり各流派1ヶ月交代で展示を続けています。
昨年11月、福島駅美化に奉仕した功績が認められ、緑綬褒章を受章しました。
駅長さんからも、「駅利用者の心が和む、いけばなの展示は大変ありがたい」という言葉をかけていただきました。

花材:桃、金魚草、こでまり、ドラセナ、ソリダスター


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