「太閤うどん」での店舗挿花を担当する広島支部 鈴木榮子社中の取り組みをご紹介(広島支部)

広島支部 鈴木榮子先生の社中は、「太閤うどん」の店舗挿花を担当しています。そちらで飾るようになった経緯からいけこみの様子、作品等を鈴木先生にご紹介いただきました!

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太閤うどんの店内


1983年、私は広島で外国人を対象にした小さなクラス「英語で学ぶいけばな」を開講し、海外からの方々に小原流を紹介してきました。時代は変化しコロナも追い風となり、昨今は日本人のみが中心となり、日本文化を深めるクラスになっています。

2019年末、広島外国人クラブの仲間からの依頼で、「太閤うどん」店で、毎週、社中の有志が生け込みをすることになりました。もともと、外国人客の多い店とのことで、そのため誰か外国人の生け手がいないかというお話でした。最初、ペルー人が行きましたがうまくいかず、日本人3人で本格化しました。店舗は教室の近くにあり、稽古で下生けし、続いて生け込みに行くという形で始まりました。次第に生け手希望者が増え、今では6名が交代で受け持っています。一人はタイ人です。私が関わったのは、生け込みの条件を決めるところまでで、後は皆さんに丸投げしました。生け手は、インターナショナルスクールでいけばな授業を担当していた2級の先生から、初等科の新人までレベルは様々です。先輩からアドバイスを受けたり花器・道具の申し送りを徹底したり、作品を写真で報告しあったりとチームワークは完璧です。全員が自分なりの作品を工夫し、いきいきと楽しそうに活動しています。以下は当人たちのコメントです。

Coming to arrange flowers at Taiko Udon makes me feel that Ikebana can easily be a part of our daily life. I have come to understand more how to choose materials and containers to add a note of season, freshness and joy to one place. I am grateful for this wonderful opportunity to learn and deepen this beautiful art.
太閤うどんレストランに花をいけに行くことで、いけばなは簡単に暮らしに取り入れられるものと感じるようになりました。ある場所に、季節の兆し、清々しさ、楽しさといったものを加えるために、どのような花材や花器を選べばいいかを、より理解できるようになりました。この美しい芸術を学び、深めることのできる素晴らしい機会をいただき、とても感謝しています。(鈴木訳)

その他、異口同音に以下のようなことを言っております。

太閤うどんさんでの生け込みは、稽古や研究会とは異なる緊張感があります。作業中は清潔に心掛け、店やお客様の迷惑にならないように気をつけています。いつも、食事されるお客様の目線を考えています。
和モダンの店舗の雰囲気に合うような、また、季節を先取りするような花材を慎重に選びます。百合のように香りの強いもの、また花粉の散るものは避けます。日持ちの良い花材を選びたいので選択肢が限られ、難しい点もあります。お客様には、私たちの花を見ながら、太閤さん自慢の旬料理をより美味しく召し上がっていただければ、何より嬉しいです。

店の方々も毎週楽しみにしてくださり、お客様の中には写真を撮って帰られる方もありますとのことでした。多くの飲食店が休業を余儀なくされたコロナ禍の間、規模を小さくしながらも生け込みを続けさせていただけたことは、店も喜んでくださっているという何よりの証と、私は嬉しく思っております。

店内風景鈴木先生.jpg
店内で展示されているいけばな作品

店内装飾の一部やいけ手はこちらから
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鈴木榮子社中の皆さま
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