この人に聞く!vol.32 小原流徳島支部 井原 小百合先生

井原 小百合先生

2006年6月小原流入門
2010年10月准教授取得
2023年5月二級家元教授取得
徳島支部青年部部長を4年務める
2022年~ 徳島県華道連盟役員

千恵先生社中の井原小百合先生をご紹介します。
井原先生は、普段は徳島で和菓子職人として働いていますが、先日の日本橋三越でのバレンタインイベントにも、職人さんとして来られていたそうです。
支部での活動は、徳島支部で最近まであった青年部の部長をされていました。現在、徳島県華道連盟の青年部役員をされており、他流派とも交流が盛んです。4月にある青年部の作品展では、大型作品を担当。原先生のこども教室を手伝うなど、これからの支部を担う期待の若手です。

20250314_145613.jpg

支部長の吉田 豊喜先生にお話しを聞きました

・徳島支部とはどのような支部か教えてください

研究会の出席者は70人前後ですね。各担当はLINEのグループを作って情報共有しています。
皆それぞれに新規会員数を増やすために随時声かけをしています。


ここからは 井原 小百合先生にお話しを聞きました

小原流との出会い

いけばなを始めたきっかけをお聞かせください

小学校5年生の時にいけばなをしている友達がいて、いけばなの話を聞いていました。その時に、たまたま伝統文化こども教室のお便りを学校でもらったんです。自分もやってみようかな、と思って始めました。通い始めたこども教室は原先生のお教室で、今も原先生の社中で学んでいます。

いけばなの活動

・地区別教授者研究会にも沢山ご参加いただいていますね

土日が休みの仕事ではないので難しいのですが、なるべく行けるように予定を組んでいます。
今度高松で行われる地区別にも参加する予定です。

・得意な『いけかた』はありますか?

盛花直立型が得意です。小原流のいけかたはどれも好きなのですが、写景自然をかっこよくいけられるようになりたいです。

写真2.png
原先生は楽しいアイデアを沢山出してくれます。社中展では先生と相談して、いつもとは違う面白いことが出来るので楽しくて好きです。去年、クリスマスに社中展がありました。カラタチの白い枝にエンゼルヘアーを使って雪だるまのようにし、サンキライの赤い実を付けて立体的な作品に仕上げ、階段に飾りました。今までやったことのない作品になり、とても楽しかったです。

写真3.png

左 社中展での出品作品 右 こども教室の花展

・小原流のどんなところが好きですか?

水仙や燕子花の写景様式の、シンプルないけかたなのに、かっこいいところが好きです。
自宅で父が、山に咲くような小さくて可愛い花を育てていたこともあり、もともと自然に咲く花が好きでした。花屋で可愛い花を買って来て、植え替えたりもしていました。仕事が忙しい時など、しばらくお稽古に行けなくて家の中にお花がなくなると、寂しく感じますね。

写真4.png


和菓子といけばな

・お仕事にいけばなを活かされているとか

和菓子では「着せ綿」と言って重用の節句にちなんだ菊のお菓子があるのですが、「着せ綿」は、私が和菓子職人になって、初めて仕上げを任されたお菓子なんです。「着せ綿」は、私にとって大切なお菓子です。そして、菊は私の一番好きな花でもあります。菊は洋風な菊、和風な菊、大輪の菊、小花の菊と様々な種類があり、いけかたによって表現は無限大にあると思います。
いけばなからインスピレーションを受けてお菓子を創作することもあります。「紅葉散る」は私が創作しました。


103256お菓子.jpg

左上が井原先生が創作した「紅葉散る」 右上下は「着せ綿」

こども教室

・こども教室で教えるようになって変わったことはありましたか

自分でいける時はあまり変わらないのですが、数年前からこども教室で教えるようになって、どう言ったら子供に解り易いかな、と考えるようになりました。長さや寸法、元気に見える花の向きなどを教えるのに、正確に、解り易くを心掛けています。語彙力が鍛えられますね。

こども教室2.jpg

原千恵先生からみた井原先生

・先生からみて井原さんはどんな方でしょう

芯がしっかりした方です。何をお願いしてもしっかりやってくれるので信頼しています。いけばなに対しても、コツコツと努力を重ねて上手くなっています。初めての地区別教授者研究会では盛花をいけて、いきなり優秀賞をいただいて。本人もビックリしていました。
小さくて繊細なお菓子を作っている職人さんなので、とても手先が器用なんです。それがお花をいける上でも、とても役立っていると思います。
また、支部では青年部で4年間部長をしていましたが、現在は県華道連盟の青年部で役員として頑張っています。県華道連盟青年部部長さんからは、とても頼りにされているようです。
私のこども教室でも助手として来てくれています。井原さんのこれからの活躍が楽しみですね。

原先生と.jpg

原先生と一緒に 左下は井原先生手作りの箸入れ

インタビューを終えて

井原小百合先生の、ひとつひとつの質問に、考えながら丁寧に答えてくださった姿が印象的でした。
優しそうな癒し系の方で、こども教室では折り紙をつくってあげることもあるとか。子供達に人気があるのだろうなと感じました。
これからの井原先生の活躍に期待しております。

小原流本部では教授者の皆さまに様々なサポートを行っています。
詳しくはこちらからご覧ください。