東京・九州で地区別教授者研究会・研修士研修会の様子をお届け!
開催場所 | 東京・福岡・熊本 |
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開催期間 | 2024.09.14 ~ 2024.09.29 |
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関東信越地区(東京)
9月14日・15日に開催された関東信越地区での研修士研修会と地区別教授者研究会。
指導は小原流研究院教授の川上裕之先生、同助教授の井上松影先生、同講師の加茂清一先生が担当いたしました。
14日の研修士研修会では一作目に立透かし籠を使った瓶花が、二作目には南蛮水盤にいける「秋の多種挿し」が出題されました。
「秋の多種挿し」には下草に山しだを取り合わせています。山しだの扱いをはじめ、薄や女郎花といった細く華奢な茎を留める技術などを詳細にお稽古いただきました。
地区別教授者研究会では万作・女郎花・小菊・山しだ・ 尾花を取り合わせた「写景盛花自然本位」が出題されました。
写景盛花自然本位の出題は今年、全国でも初めてとなります。
ボリュームのある花材を丸水盤の中に整理していける技術が問われました。
二作目は唐ゴマの写景盛花様式本位が出題されました。
唐ゴマの構成はもちろんのこと、近景として扱われる場合の小菊の扱いや下草の扱いで採点に差が生まれました。
15日の研修士研修会では1作目に南蛮水盤での紫苑の色彩盛花様式本位が、2作目に紫苑の琳派調いけばなが出題されました。紫苑の魅力であるうねる葉の扱いや、盛花、琳派調いけばなそれぞれにふさわしい表情を研究いただきました。
地区別教授者研究会では1作目に野ばら・河骨・葦を取り合わせた「写景盛花自然本位」が出題されました。ご案内ハガキに記載された「水揚げポンプ」の文言に「ドキドキした!」との声を多数頂戴いたしました。
取り合せに水ものと陸ものの花材が同居した際、いかに自然らしく表現できるかが問われました。
二作目には玉シダの色彩盛花様式本位が出題されました。
いけばなを習い始めたころ、最初に触れる色彩盛花様式本位は玉シダだったという方も多いのではないでしょうか。
「出生感」を出すために放射状に葉を拡げていけるのが特徴です。
出荷時期が秋に近付くと茎が柔らかく、難易度が上がります。
九州地区(福岡)
9月28日の福岡開催では、家元、廣田聡先生、倉八環先生が指導を担当いたしました。
研修士研修会では秋の草花を6種取り合わせた籠のいけばなと、秋の燕子花の写景盛花様式本位をご用意いたしました。
バケツいっぱいに用意された花材を少しずつ使って一つの作品に仕上がる様子は圧巻でした!
地区別教授者研究会では1作目に菊の色彩盛花様式本位が出題されました。
盛花の基本が最も理解しやすい表現とされますが、花材一本一本を見つめ、あるべき場所に留めていくのは上級者でも難しいのではないでしょうか。 2作目には4種の花材を使用した瓶花が出題されました。研修士研修会と同様に、量感が評価のポイントとなりました。
九州地区(熊本)
福岡から場所を移して、29日は熊本で開催されました。
熊本は24年特別開催地の一つでもあり、今年最後の開催地でもあります。
県内外から90名を超える方に御参加いただき、会場は超満員となりました。
研修士研修会では野ばら、木苺、竜胆、薄を使った籠いけと、秋の散紅葉が出題されました。
9月末にも関わらず気温は30度前後をいったりきたり。汗を拭きながらのお稽古となりましたが、研修士研修会の会場では雅やかな秋の世界が広がっていました。
地区別教授者研究会では1作目に5種の花材を使った瓶花が出題されました。
野ばら、ホトトギス、竜胆、吾亦紅 、薄を、それぞれの個性を生かしながら瓶の上に「秋の風情」を表現するという出題でした。
入室した参加者の皆さまからどよめきと共に、3種を超える瓶花は初めて!と驚きの声が聞こえてきました。
2作目には谷渡の色彩盛花様式本位が出題されました。葉の選びから花留めの配りまで厳しく審査が行われました。
少し後ろに下がれば後ろの作品にぶつかり、横に移動すると枝が隣の方に引っかかるといった本当に超満員の会場でご不便をおかけいたしましたが、アンケートには熊本での開催を望む声が多数寄せられました。
会員の皆さまの近くで開催できたこと、本部スタッフ一同心より嬉しく思います。 リニューアル開催となった24年、参加いただいた方のうち、855名の方からアンケートを頂戴いたしました。
スタッフ全員が嬉しい声、厳しいご意見、沢山お寄せいただいたお便りの一つ一つに目を通しております。
皆さまからのご意見を元に、25年は更にパワーアップした研修士研修会&地区別教授者研究会を皆さまにお届けいたします。楽しみにお待ちください!
参加いただいた皆さま、本当にありがとうございました!