北海道・仙台で開催された地区別教授者研究会・研修士研修会の様子をお届け!
開催場所 | 北海道・仙台※随時更新 |
---|---|
開催期間 | 2024.04.28 ~ 2024.05.11 |
東京・青森・岡山開催の様子はこちらから
北海道地区(札幌)
北海道地区の研修士研修会、地区別教授者研究会は4月28日(日)に開催されました。
指導は小原流研究院副院長の鈴木査智子先生、助教授の平出仁穗先生、講師の青山尚美先生が務めてくださいました。
地区別教授者研究会には北海道各支部から83名が、研修士研修会には7名が参加してくださいました。
研修士研修会は今年、「全国どこでも、何度でも受講できる」ことを案内しています。
北海道地区には石川県から御参加いただいた方もいらっしゃいました。
北海道地区の1限目、「挑戦」の花材は丹頂アリウム・ういきょう・モンステラを「あすか」にいけるという出題でした。
配られた花材の何を主材とするか、使用方法も全て自由です。
配られた線の花材・面の花材・マッスでも使用可能な花材の特徴をつかんで、「あすか」といかに美しく合わせるかが問われました。
モンステラを裏で見せたり、表・裏・切れ込みが見える角度に調整している作品や、ういきょうが立ち上がる作品。
自由奔放な茎のアリウムが横に広がる作品など、様々な作品が並びました。
2限目は「北海道の皆さまにぜひ水ものを触ってもらいたい!」という鈴木先生の意向を担当花店が受け止めて、「燕子花」の写景盛花様式本位が出題されました。
出席者の中には「初めて燕子花に触る」という方もいらっしゃいましたが、新たな花材との出会いがあるのも地区別教授者研究会の醍醐味です。採点後には全ての作品に指導者からの寸評手直しがはいりました。
午前コースに参加された方からは後日、「1日コースにすればよかった!」という声も頂戴いたしました。
研修士研修会の会場でも「燕子花」が使用されました。
未央柳と燕子花を取り合わせの中心とした写景盛花自然本位からスタートいたしました。
札幌会場では全員同じ取り合わせとはせず、「涼やかな取り合わせ」をいくつか用意いたしました。使用花材の種類は自由です。
西洋紫陽花を水面に浮かべる方や、蕾の燕子花・ギボウシ・太藺と違う色調の緑の中に撫子のピンク色をアクセントに使用する方など、それぞれの個性が光る会場となりました。
2限目は猫足水盤を使用した色彩盛花の多種挿しが出題されました。
こちらも取り合わせは横並びではなく何種類か用意いたしました。色彩盛花色彩本位では花材の制限はあまりありません。
1限目に使用した花材も流用したり、「こんなに花材を使用したのは初めて!」と笑いながらいけている出席者の皆さまが印象的でした。
取り合わせと器の色彩で全く印象の違う作品が並んだのも印象的でした。
東北地区(仙台)
仙台会場は5月11日(土)に開催いたしました。
指導を担当くださったのは、小原流研究院教授の西晃弘先生、助教授の小山田穂漿先生、講師の鈴木綾子先生です。
例年2日間の開催をしておりましたが、今年は1日開催。出席者の数に影響も出るのではないかと考えておりましたが、地区別教授者研究会に119名、研修士研修会に14名のお申込みと、昨年とほぼ同数の出席者で開催することができました。
お集まりいただいた皆さま、誠にありがとうございました。
仙台の1限目は色彩盛花多種挿しが出題されました。
グラジオラス・ミニバラ・アスチルベ・ホワイトスター・レザーファンを使用して役枝とする花材の指定なし。
配られた花材の色彩・量感を見極めて「盛花直立型」をいけるという出題がされました。
ポイントは「取り合わせの中に近しい色合いの花がある場合の扱い」。
グラジオラスのピンク・アスチルベの薄いピンク、ホワイトスターの白にミニバラの深い赤をどのように「合わせる」かが問われました。
終了時間10分前のアナウンスで大きなため息が聞こえてくるなど、皆さま頭を悩ませながら挑戦してくださいました。
研修士研修会の会場ではなんと、写景盛花様式本位「燕子花の7株」が出題されました。
丸水盤での燕子花のいけこみは毎年恒例という方も多いとは思うのですが、白釉小判型水盤での7株いけはあまり経験がないのではないでしょうか?
仙台会場でも7株を扱うのは初めてという方が多く、喜びの声が聞こえました。
「これだけの花材が手に入ったのは担当花店さまのご尽力の賜物」と指導の先生方も大喜びの時間でした。
燕子花の使用は様式本位だけで終わらず、後半の「琳派調いけばな」に使用いたしました。
梅花空木や芍薬と合わさり、目にも鮮やかな空間が広がりました。